ブーメランの歴史


エジプト考古学博物館に展示されている
古代のブーメランです。
最上部に展示されているブーメランは
オーストラリア製だそうです。

●ブーメランはオーストラリアだけに存在した?

 「ブーメランと言えばオーストラリア」、「オーストラリアと言えばブーメラン」というぐらいですが、実はブーメランはオーストラリア以外にも存在しました。
  エジプト、ヨーロッパ、インド、アメリカ、コロンビアなど、ブーメランの原型と思われる物は、世界各地に存在したのです。
 中でも有名なのは、イギリスの考古学者のハワードカーターが発見したブーメランです。
  なんと古代エジプトのツタンカーメン王の墓から、発見されました。

 

●ブーメランはどれぐらい前からあったか?

  世界最古のブーメランと言われているのは南オーストラリアで見つかった物で、1万1千年から1万5千年前の物と言われています。
 1万年以上ということは、日本で言えば「縄文時代」より前になります。

 

 


アボリジニのダンス
(2000年メルボルン世界大会より)

●狩猟道具としてのブーメラン

 オーストラリアの先住民族「アボリジニ」はブーメランを数千年も前から、狩猟道具として使っていました。
 しかし、ブーメランは狩猟道具だけではなく、祭りの儀式などで、ブーメランを2本使い、楽器代わりにも、用いたようです。

 

●なぜブーメランと呼ばれるようになったか?

 英国の探検家、キャプテン・ジェームズ・クックは、1770年シドニー近くボタニー湾に上陸し、アボリジニと初めて出会いました。
 その時、 手にしていた「く」の字型の棒を見て、「それは何か」と尋ねたところ、アボリジニが「ブーメラン」と答えたのが起源のようです。

 

 

 

●ブーメランはすべて戻る?

 ブーメランと言えば、「戻る・帰る」で有名ですが、実はすべて戻るわけではありません。
 戻らないブーメランは「キラースティック」とか「カイリー」とも、呼ばれています。
 現在では、戻る物をブーメランと呼ばれていますが、昔は「く」の字型をした形の物すべてを、ブーメランと呼んでいたようです。

 

 

 

●ブーメランは「く」の字型しか戻らない?

 いえいえ、ブーメランは「く」の字型だけではありません。
 スポーツブーメランでは「3枚翼」が主流です。最近では4枚翼や5枚翼も登場しています。
 簡単に言うと、風を切る翼があれば、どんな形でも戻ります。
 アルファベットで言うと「X」「T」なんかは良く戻ります。逆に「C」「O」などは、風を切る部分がないため、戻りません。

 

 

 

●スポーツになったブーメラン

 現代、ブーメランはスポーツとして、広がりを見せています。
 1969年にアメリカ・1973年にはオーストラリアで競技会が行われました。しかし、その時はまだ競技性は薄かったようです。
 その後、1988年にオーストラリア建国200年記念行事として、7ヶカ国が参加した大会が開催されました。

 現在日本では、 年3回の競技会が各地で開催され、2年に1回、世界大会も開催されています。

 

 

●レクリエーションとしてのブーメラン

 ブーメランは危険というイメージがありますが、現在はスポンジ製の安全なブーメランもあります。
 また、牛乳パックなどでも作れる「紙ブーメラン」もあり、老若男女を問わず、楽しめます。

 

●参考文献

 『ブーメランはなぜ戻ってくるのか』(著書・西山豊)
 ネスコ/文芸春秋

 『ブーメランガイドブック』
 日本ブーメラン協会

戻る

Copyright (C)2008 Kansai Boomerang Network